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2012.10.09更新




ふらつきを主訴に来院した9歳の雑種のワンちゃん

各種検査にて重度の貧血と判明
貧血の原因としては、以下の3つです。
1.赤血球が産生されていない=骨髄・腎の問題
2.失血=出血がある
3.破壊=自分の免疫で自分の赤血球を壊す

この患者さんは、各種検査において赤血球は作られており(上の写真の薄紫色の細胞が若い赤血球です)、出血所見も認められませんでした。
さらに、3の破壊の証拠となる球状赤血球が確認されたため免疫介在性溶血性貧血:IMHAと診断しました。

IMHAは腫瘍などの大きい病気に随伴して起こる場合もありますが、この患者さんの場合は感染症や中毒、薬物投与なども含め、基礎疾患はありませんでした。

今後はステロイドや免疫抑制剤などを投薬し、自分の細胞を破壊しようとする免疫を押える治療が必要となります。
まだまだ先の長い治療ですが、貧血が改善され、一日でも早く快適に生活できるように十分な話し合いのもと、治療を進めていければと思います。



久留米 高尾動物病院 
 

投稿者: 高尾動物病院

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